SAPのRFC接続を行う時、よく出るエラーとして以下のようなものがある。
/ CPIC-CALL: ‘ThSAPCMINIT’ : cmRc=27 thRc=242#接続準備の際のタイムアウトです。相手側の利用可能性をチェックしてください
Noteなどを検索してもふわっとした記述しか見られず途方にくれる……といった経験をされた方もいるかもしれない。
今回は「SAPゲートウェイ接続に失敗しました」というエラーが出た際の対処法について解説する。
このエラーが出る時は、概ねローカルのインフラ環境の設定が原因となっているので、その環境を担当しているベーシスあるいはインフラチームによって解決する必要がある。
なお「RFC接続そのものが何なのかわからない」という場合は、まずは下記を参照頂きたい。
「SAPゲートウェイ接続に失敗しました」エラーの対処法
エラー発生ケース
このエラーは以下のような場合に見られる。
■Tr:SM59で、新しい接続先に対して「接続テスト」を実行した場合。
■MMやSD等のトランザクション中で、出力タイプ等の仕組みを利用して、特定の接続先に何らかのデータ出力を行っている場合。
原因
接続情報に問題がある場合に見られるエラーのため、殆どのケースにおいて以下が原因と断定してよい。
・FWを開けていない(ポートが開いていない)
ポート設定を誤って変更してしまった場合、サーバーの物理的な移設があった場合などで、事前設定を怠った時に発生しやすい。
対処
まずTr:SM59(RFC宛先設定)から、このエラーが出る接続先の情報を確認する。
対象ホストやIPアドレス、ゲートウェイオプションの設定が正しいかを見る。
アプリ担当である場合は、何が正しいかそもそもわからない(あるいは、IPアドレスの正否くらいは分かっても、使用するポート番号までは分からない)というケースも多いだろう。
これは何が正しいかは、各々の自環境及び接続相手の環境に依存するので、ネットワーク/インフラ担当者に相談するしかない。
接続先がわからない場合
伝票登録のトランザクション中でこのエラーが発生した場合、そもそもどこにつなげているのかが分からない、という状況に陥ることがある。メッセージ中に接続先が明示されていないためだ。
こういう時は、以下を確認してみると良い。
・出力タイプを確認
伝票処理中では、IDocは出力タイプを利用して生成されることが多い。
よって【出力タイプのパートナー番号 >パートナープロファイル(Tr:WE20) >メッセージ中のポート設定(Tr:WE21)】と辿っていけば、出力先がどこであるのかがわかる。
・Tr:ST11(エラーログファイル)を確認
Tr:ST11を実行し出てくるログファイル一覧の中に「dev_rfc」というものがあるので、これを開く。
直近で発生したゲートウェイ接続のエラーログが記載されている。
このログは以下情報を含んでいるので、調査の十分な手掛かりとなる。
・発生プログラム
・ユーザID
・Destination(RFC接続先)
……等々
ログからRFC接続先を拾うことが出来るので、このIDで改めてTr:SM59のRFC接続先設定を確認する。