SAPの伝票上の各項目は、独特な名称のものが多い。
例えば、以下のような項目はSAP技術者には馴染みがあるのでもはや違和感は無いのだが、初めて見たユーザはどう思うだろうか。
・ソートキー
・参照キー 3
こうした分かりにくい項目名は変更してあげた方が、ユーザビリティは向上するだろう。
項目名の変更(項目ラベルの変更)は、「キーワード変更」の操作で簡単に実施できるので、今回はその手順をご紹介する。
本番稼働中のSAPシステムでは、ユーザに対して「名前に違和感あると思いますが、そういうものです。覚えてください」としているところも多数あると思われる。いずれ運用していくうちに馴染んでいくので、それで全く問題はないのだが、少しでも利便性は上げていきたいところだ。
項目ラベルを変更する方法
キーワード変更(Tr:CMOD)
まずSAP拡張プロジェクト管理(Tr:CMOD)の画面を立ち上げる。
上部メニューから【ジャンプ >テキスト拡張 >キーワード >変更】と進む。
データエレメントのIDと言語の入力ウインドウが出現するので、例えば参照キー3を変更したい場合は「XREF3」を打ち込む。
すると以下のような画面が出てくるはずだ。
この画面から項目ラベルを変更できる。例えば参照キー3を消込用のキーなど照合用の番号として使っているユーザーであれば、以下のようにテキスト変更をしておく。(分かりやすい名前なら何を設定しても良い)
項目テキストを変更し、「照合用番号」などと改名した。
こうすることで、伝票上やデータベース上(Tr:SE16Nなど)で項目を表示した時に、項目名が変更した通りに表示される。
これらの項目ラベルは、Tr:SE11からデータエレメントを照会した時の「項目ラベル」タブに表示されているのと同じものだ。
・変更キーワード一覧
Tr:CMOD画面にて、【ジャンプ >テキスト拡張 >キーワード >照会】と進むことで、「変更キーワード一覧」が表示される。SAPオリジナルテキストと、変更したテキストが並んで表示されるので、どれを変えたかすぐにわかるようになっている。
データエレメント設定変更(Tr:SE11)
こちらは非推奨だが、Tr:SE11からデータエレメントを編集して、項目ラベルを変更するという方法もある。
ただ、こちらはデータエレメントの設定自体を変更する処理になるので、標準項目の上書きをする場合はアクセスキーが求められるて面倒だ。
上述のTr:CMODから変更するのが無難だろう。