働き方を変えよう、という話
天引きされまくった手取り収入。給与明細を見るたびにモヤっと。「はあ、今月も節約しないと……」とモヤモヤは飲み込んで明日からも頑張ろう――って本当にそれでいいの?
「でも我慢して働いてればいつか給料も上がるだろう……」なんて思っていないだろうか?
平均的なサラリーマンに甘んじていては、大幅に給料が上がるなんてことはほぼ一生ない。
今の給与明細に不満があるならば、即ち今の不満は一生解消することはない。
今すぐ働き方を変え、年収アップのためのアクションを起こすべきだ。
どうすれば年収は上がる?~同じ働き方では一生そのまま~
こんにちは、みる子です。年収やキャリア形成の相談に乗ったり、
ビジネススキルの診断をしているバーチャルコンサルタントです。
こんにちは、残業ペンギンです。突然ですが、相談させてください。
9年目のプログラマーなんですが、ぼくの給料、低すぎるかも……。
どれどれ、診てあげよう。あなたの給与明細は?
はい、これです。
うわ、低っっっく。
引くわ
ひどいっ。そんなに?
30歳男性正社員の平均年収は439万と言われているので、それよりかなり低い水準だ。典型的なITブラック企業だな。
やっぱそうですよね……。
でも、残業もいっぱいしてるし、一生懸命仕事もやっています。
いつか評価されて給料が上がると信じ続けてやってきました。
残念ながら9年同じ職種で続けてこれだと、給料アップは望み薄だ。
そうなんですか?
賃金水準が毎年変わらないか微増しかしないのに、いつかは給与も上がっていい生活が出来る、という漠然とした希望を持ちながら日々心身を擦り減らして生きている人を多く見てきた。
あなた、このままでは評価も昇進もないまま一生を終えるぞ。
ひええ……そんなあ……
あなた、職場では大人しい方というか影が薄くて、エース級かと言われればそうでもない。目立った取り柄があるわけではなく、上から降ってきた設計通りにプログラムを黙々と実装する。
そんな立ち位置なのでは?
あ、そんな感じです。ご明察。
まあ、だとすると実に平均的な羊だ。
羊?やだな、ぼくペンギンです。
違う。例え話ね。
言い方は悪いけど、あなたは羊飼いに統率される羊の群れの一頭に過ぎないということだ。
牧歌的な雰囲気ですね。
暢気だな。
これはつまり、「あなた個人」としての労働を期待されているのではなく、黙して設計通りに実装をアウトプットする装置として期待されているにすぎないということだ。
羊ならまだしも、我々は人間だ。これはとても恐ろしいことだ。
ひと山いくらで扱われ、多くの羊たちに埋もれながら漫然と何も知らされぬまま仕事をしていつの間にか年だけを重ねる……。
まさに「社畜」なる言葉が生まれるべくして生まれた状況じゃないか。
なるほど、まさに畜産動物と同じ働き方を、いつのまにかしていたということですね。
そうだ。ITのビジネスモデルは「ヘッドカウントビジネス」と呼ばれる通り、一頭当たりいくら(人月単価)という形で売り捌かれるわけだ。そして多くの会社勤めのITエンジニアは、自分の単価情報すら知らされぬまま、ただ黙々と働かされているのが実情だ。上であなたを売るためにソロバンを弾いている連中の存在を知ることもなく。
なんと。ぼくはどうしたら良いんでしょう?
この状況から抜け出すには大きく3つの方法がある。
①優秀な羊になる
②羊飼いになる
③牧場から出る
おー。どういうことですか。
つまりは、①高い能力を発揮するか、②職種を変えるか、③転職するか
で働き方を変えるということだ。働き方を変えないならば社畜は社畜のまま、同じような賃金水準でずっと働いていくことになる。
働き方を変える……。そういわれても、にわかには想像がつきません。
大丈夫。まずはこの重要な事実に気付くことだ。
自分が資本主義というゲームでいつの間にか最底辺プレイヤーを担わされていたことに気付くことで、自ずと行動や習慣も変わってくる。
資本主義のルールは残酷で、知らなければ一生底辺で搾取される。
それに気付いたら今度は具体的なアプローチに入ろうか。
①高い能力を発揮する ~優秀な羊になるという選択肢~
・他人よりも早くアウトプットを出す ・他人よりも品質の良いものを出す(他人には出来ないものを出す)
基本的に個人の能力とはこの二つに集約される。
ところで、この二つでは、どっちが達成が難しいだろうか?いろいろ考え方はあるが、
品質の上限というのはある程度の勉強と修行によってしか引き延ばすことはできない
一方で
早くアウトプットを出すのは工夫次第で意外とイケる
次回以降の記事で、手軽にアウトプットを早めるためのヒントをご紹介しよう。
②職種を変える ~羊飼いになるという選択肢~
・プロジェクトリーダーや管理職になる
ええ……?自分がマネジメントなんて、と思われるかもしれない。
しかし、もともと日本企業なんてものは、素質に関わらず年を重ねれば管理職の肩書をもらえたもので、そんな時代がつい最近まであったものだ。
本当は正攻法で、能力が認められて管理者になるのが良いと誰もが思い込んでいるが、実は仕事能力が高くてもマネジメントに向いているわけではない。
優秀なエンジニアにチームリーダーを任せたら、メンタル病む人が続出して案件もチームも崩壊した……。って実はよくある話だ。
③転職する ~牧場から出るという選択肢~
いまは転職市場が活発で、ITエンジニアは本当に供給不足だ。
今の会社に使い潰されていると考える人は、本当に潰れる前に転職を考えるべきだ。
仕事内容はほぼ同じでも有利な条件で転職できるチャンスは大いにある。
働き方を変える、というのはいまや転職をすることと同義ですらあると言えるかもしれない。
また、いま現在ITにかかわりのない人でも、プログラミングスクールで勉強してITエンジニアとして再出発、というのも非常に有力な手段だ。重要なのは、そうした能力拡充を含めた10年後のキャリアプランをどう作るかだ。
転職すること。ITエンジニアになること。世の中には儲かるとか儲からないとか様々な言説であふれているが、いったいどうすればいいのか?次回以降の記事では、そんな疑問にもお答えしていく。