意識が低い社員で何が悪い!?労働者は常に向上心を持たないといけないのか?

楽しく生きる働き方

意識が低いと悪いの?向上心が無い社員が将来どうなるのかを解説

正社員に向上心は必要ですか?というトピックが話題に

しばらく前にガールズチャンネルで立ったトピックが話題となった。

「正社員は向上心を持たなきゃダメ?」という相談に「人員整理の対象になっても文句言えない」などと厳しい指摘相次ぐ | キャリコネニュース
向上心が持てない女性の相談に批判やアドバイスが寄せられた 「バリバリ働きたい」「のんびり働いてプライベートを大

一部引用すると、

「毎日くる書類をミス無く処理して」
「やれと言われた目の前のことをただやるだけじゃダメなのかなと思います。」

とある通り、受動形の表現が連続しており、受け身な態度だと評してもさほど言い過ぎとは言えまい。

おそらく、こういった人は日本に非常に多い。
世論調査などを行うアメリカ合衆国の企業であるGallup社によれば、仕事に熱意のある社員は日本では6%のみにとどまった。

「私は平穏に仕事をしたいだけ。バリバリ仕事をする働き方ではなく、目立たず卒無くでいい」
と考えている人が非常に多いのだ。

いわば「公務員的に働きたい」という人が多いのだろう。(もちろん公務員の仕事にもいろいろあるのだが)
そこそこの働きで、そこそこの収入を得て生きていきたいというのは、ある意味当然の願望だと思う。
日本では会社員が安泰だった時代が長すぎた。

なまじ向上心があるから搾取される?

日本企業では、頑張っても頑張らなくても、優秀でも優秀でなくても、給料に露骨な差を付けることはまれだ。
こうなると向上心がある方が馬鹿らしいと考えるのも、合理的な選択ではある。

めちゃくちゃ頑張っても給料はほぼ変わらず、その人が上げた利益は、働かない会社員に分配される

頑張った人に還元されるシステムがなく、あったとしても還元率が極めて低いので、向上心をもって働く動機がなくなる。

搾取されるくらいなら、労力の拠出は最低限にしておいた方が良いというのは極めて合理的だ。

「頑張っても頑張らなくても同じ」なら、当然の帰結だ。

 

意識が低いまま平穏に会社員をすることは出来るのだろうか

しかし「頑張っても頑張らなくても同じ」という社会システムを取り入れた国が前世紀にはいくつか見られたが、しかし、そうした国々がたどった末路を思えば、どうもこの考え方にはどこかに問題があるらしい。

組織というのは悲しいもので、誰かが頑張らないと成り立たない。
そうした中で、意識を低く保ったまま平穏な会社員生活を送るのは可能なのだろうか。

この点について検討していきたい。

まず、「向上心のない会社員」はリスクそのもの

この点はしっかり認識する必要がある

前提として、正社員が終身雇用で守られている時代は終わった。
むしろやる気のない正社員を仏心で養おうとする会社ほど、今後は倒産リスクが高まる
なぜなら、養分を吸い取られている他のパフォーマンスの高い社員が、成果主義の会社にどんどん転職して出ていってしまうためだ。

パフォーマンスの高い社員が支えていた土台が崩れるので、やる気がなかった人も「やる気がない」状態を維持することができず、ブラック労働に投入されてしまうだろう。あるいは会社自体が倒産してしまうことも十分ありうる。

中高年になってから会社が倒産して、それまで意識低く働いていた「やる気のない人」は、何のスキルも持たずに労働市場に放り出されて、次の就職先は見つかるだろうか。

都合よく次の宿主になってくれるところは、そうそう見つからないかもしれない。

あるいは会社が倒産しなくとも、「やる気のない人」が放り出されるリスクはある。いまや大企業もリストラを平気で敢行する時代であることを留意する必要がある。

「向上心が無くてもいいじゃないか」は自意識過少

あなたの存在は、あなたが思うより大きい。
あなたが頑張らないことは、あなたが思うより周囲に大きな影響を与える。
自分一人が頑張らなくても大して影響ないじゃないか、世界は自分がいてもいなくとも回る、などというのは自意識過だ。

ほぼ全ての仕事はチーム競技。
サッカーフィールドで、基礎トレもせず走れない選手が一人いるだけでプレーは回らなくなる
チームメイトはどう思うか?観客はどう思うか?

あなたが職場で所属している課なりチームなりは、何人で構成されているだろうか?
もしかするとサッカーチームよりも少ない人数なのではないか?
その中で「走れない選手」になってしまってはいないか?

「あなたの存在は、あなたが思うより大きい」は、少しイヤな言い換えをすると「あなたの人件費は想像以上に重い」ので、上司は常に重く圧し掛かるコストに頭を抱えている。

私は頑張ってきたのに、なぜ「やる気がない」などと誹りを受けるのか?

しばらく前の出来事だが、

一生懸命働いたのに、手取り14万。日本は終わっている。

といったツイートをされた方に対して、ホリエモンが「終わってんのはお前だよ」などといささか無慈悲に断じたことが話題となった。

この手取り14万の人は、かなり人生に悩んでいると思われるので、ご本人的には成功者であるホリエモンから「終わった人」扱いなんかされたら、まあ溜まったものではないだろうことは想像に難くない。

このように、本人的にはある程度頑張ってきたのだが、結果的に低賃金労働に押し込められたというパターンもある。意識的に、やる気を出さなかったというわけではない。本人としてはもがいてきたのに、結果的に「終わった人」であったり「やる気がない」と見なされてしまうパターンももちろんあることは忘れてはならない。

これには色々な原因がある。コミュニケーション能力的な障害があったり、脳機能の特性上の問題で社会人としての生活に齟齬を抱える(指示が上手く理解できないなど)方も少なからず居る。
以下の『大人の発達障害』『もし部下が発達障害だったら』という書籍が参考になるだろう。

あるいは、能力に関わらず単純に良い仕事や人に巡り合わなかったためということもある。
いずれにしても、そうした人々に対して無責任に「やる気を出せ」とか「頑張れ」などと言っても何の助けにもならないことは自明だ。

仕事に対する違和感や齟齬を感じている方々は、やる気とか頑張りはいったん横に置いて、仕事というものについて戦略的に見直すことをお勧めしたい。
具体的には、仕事の付加価値について一度立ち止まって考えてみるということだ。
これをせずに手取り14万の生活を続けてしまったら、いずれ社会に潰されてしまう。

「上司に指示されたこと」ばかりをやっていれば良いのか?【仕事の付加価値】

「やれと言われた目の前のことをただやるだけじゃダメなのかなと思います。」

上司は仕事の指示を出すときに、ある程度作業者の能力などを懸案し、仕事の枠組みと大まかな道筋を提示する。
あとはその人の能力の枠内で遂行可能なところまでかみ砕いてからタスクを渡すのだ。

しかし同時に、上司も忙しいので、なるべくかみ砕く作業は最小にしたいと考えている。

意識の低い社員、向上心のない社員は、仕事で自力で進められる範囲が狭かったり、上司が伝えた仕事の進め方や注意点を正確に理解できていなかったりする
こうなると、タスクを渡すなら流動食レベルまで噛み砕かないといけない。
しかも放っておくといつのまにか手を休めていたりするので、管理にも手間がかかる。
だったら上司が自分でやった方が早い。

このように上司が仕事を振るときのコミュニケーションコストが高いと、優秀な部下とみなされない。
なぜならば「付加価値が低い」ためだ。上司や他人のコストを大幅に消費しなければ、「仕事の枠組みと大まかな道筋」が作れない。こうなると付加価値が低くなってしまう=低賃金労働に投じられるリスクが上がる。

上司は「やる気のない人」に対しては、「もう少し自分で考えて動いてくれ……」と思っている
上司は部下に指示するのが仕事だから仕方なく指示しているだけで、部下が全自動で判断して動いてくれるならこれほどハッピーなことは無い。

ましてや上司に「自分でやった方が早い」と思わせてしまうようであれば、付加価値がないどころかマイナスだ。

一方、自主的に動いてくれる部下は、コミュニケーションコストが低いので、優秀とみなされる。
これには付加価値がある。「他人の時間をセーブする」という価値を発揮しているためだ。

定型作業は、価値がどんどん落ちていく

暗中模索しながら仮説を立てて、知見と知識をフル活用しながら課題を解決する仕事は「上流工程」などとも呼ばれることがある。

一方、マニュアルで決まりきった動作をし、決まりきった結果を出す作業を「定型作業」という。

定型作業というのは、時を経るごとに価値が落ちていく

絶対値としての下落

定型作業は、ツールの導入、新システムの導入、市場の変化などの淘汰圧に常にさらされており、価値が下がることはあっても上がることはない。

定型化された作業というのは外注化されることも多い。

例えば「日々の経理書類をミス無く処理」する仕事は、中国、ベトナムなどへのアウトソーシングが増えている。
一般企業は人件費に対して、無慈悲だ。
常にコストカットの対象と考えている。
経理証憑のシステム入力程度であれば、いくらでも海外に投げてしまえる。

相対値としての下落

労働者は人間である上、常に歳をとり続ける。
そして、労働者というのは年齢相応の働きを求められる。

20代のとき褒めてもらえた仕事は、
30代のときはやれて当たり前となり、
40代にもなってやっていると渋い顔をされる。

定型作業ばかりやっているとスキルも仕事能力も向上しない。

求められる能力は年々上がっているのに、出来る事は定型作業だけとなると、時間が経過するごとに相対的にその価値が落ちていくと言える。

また定型仕事や現場仕事は、会社としては若い人にどんどん担当させたいもの。
若い人と同等の仕事をしている年長者は、だんだんと肩身が狭くなっていく。

「社員のモチベアップや教育」も上司の仕事だが

社員を上手く管理して、私のモチベをアップさせるのも上司の仕事!
私の仕事がうまく回ってないのは上司のせい!
なんて考えているようでは救われない

人間はこの思考に陥りやすい。上手くいっていないことを他人のせいにできるので、悪魔の囁きのごとく甘美なものでもある。陥ると簡単には抜け出せなくなるし、自らの破滅を招いてしまう危険があり、そういった意味で「救われない」ということだ。(ただ、他責思考の方が自責思考よりも鬱になりにくいらしいので、その点は良いことかも知れない)

仕事は互恵関係の下に成り立つもの、という前提を思い出す必要がある。
何でも上司のせいにするような考え方は、上司から必要以上に自分への貢献を引き出そうとしている簒奪者(テイカー)の思考だ。

簒奪者(テイカー)は市場では成功できずに終わる。互恵関係を作れないためだ。
市場で勝負できないので、会社員、しかも会社の下層にのみ居場所がある。
一方、優秀な社員というのは、会社でも市場でも勝負できる。

「やる気がない」という状態は、それはそれで個人の自由ではあるのだが、一方で知らず知らずのうちに簒奪者(テイカー)となってしまう危険性をはらんでいる。

周りが忙しそうにしているなか、仕事が無くて暇そうな中年男性が、あなたの職場にもいないだろうか?本人に悪気がなくとも立派な簒奪者(テイカー)だ。
その気になれば出来るはずの仕事を、周りが肩代わりしており、周囲の労力を吸い取って生きている存在だからだ。

本人は「仕事を振ってくれたらやります」と思っているが、上司からは「振っても十分な品質で仕上げてこない、コミュニケーションコストも高いから、振らない方がマシ。放っておこう」と思われている。

自分のモチベアップを上司任せにしていると、こういう事態に陥りかねない。
ビジネスは互恵関係が大前提にあるということは、しんどい状況下にあっても忘れない方が良い。
自分がどういった付加価値を武器にするか(=会社との互恵関係をどのように位置づけるか)は、自ら決めた方が良い。自身の特性に応じて、互恵関係の築き方は大きく変わるためだ。

簒奪者(テイカー)はいずれ周囲から怒りをぶつけられる

周囲の不満は爆発している。本人が気づいていないのは不幸だ。
向上心がないのはあくまで個人の自由だが、年次によって求められる能力は少しずつ上がっていく。
自分の能力も少しずつ磨いていかなければ、いずれ期待に応えることができない会社員となる。

そうなったときに、仕事の幸福度は著しく下がる。
当然だ。仕事の幸福とは、何か困難な目標を達成した時にしか得られない。

期待に応えられないだけならまだいいが、上司や周囲からすれば「なんでこいつをここまでフォローしないといけないのだ」という不満が溜まり続ける。

こうなると怒りの矛先が、意識の低い社員に向かう
こういった状況に陥った時、はたして「意識が低いままでも平穏に仕事」ができるだろうか?
上司から怒られて周囲から顰蹙を買っている状況が、果たして平穏な環境と言えるだろうか。

そもそも、意識高い方が平穏に仕事できる

上司から怒られなくなる唯一の方法

上司から怒られなくなる唯一の方法とは、

「上司の言ったことを完ぺきにこなすこと」

ではない。

そうではなく、上司から怒られなくなる唯一の方法とは、上司の能力を上回ることだ。
上司の視点に立って、上司が振ってきそうな仕事はあらかじめ拾い、上司以上の処理能力で結果を出していれば、そもそも上司は怒る理由がなくなる。

指示しなくとも仕事をこなしてくれるので、コミュニケーションコストが極めて低い。
(というかそもそも上司の話を聞く必要がなくなるので、上司の言ったことを理解したり忖度したりする必要がなくなる。上司の能力を上回っていれば、律儀に上下関係を維持してやる義理もなくなるためだ)
そしてそれは難しいことではない。

これを言うと「スーパーマンばかり求めるな!」といわれるが、こんなものはスーパーマンでもなんでもなく、難しいものでもない

よく考えてみてほしいが、上司の能力をほんの少し上回ればいいと言っているだけだ。
上司の姿を思い浮かべてほしいが、彼はスーパーマンだろうか?ただのしがない中年サラリーマンではなかろうか?ちょっと威張っていて強面なのでつい委縮してしまうかもしれないが、それはカラ威張りではないと言えるだろうか?
どこがスーパーマンだろうか?彼を上回るのはスーパーマンになることなのか?
(世の中の大半は、という留保付きです。スーパーマン上司ももちろんいます)

そんなしがない中年であるだけの上司をちょっとだけ上回るというのは、少し勉強したり仕事の品質向上のための工夫をすれば、実はいともたやすく達成可能なのだ。

統計によれば日本の社会人の一日の平均勉強時間は6分だそうだ。日本人の大半は勉強していない。
上司も、上司面しているが、多くの場合は大して勉強していない

もしもあなたの上司が、勉強をしている優秀な上司であれば、むしろチャンスと思って自分も勉強すれば最上の互恵関係を築ける。
一方、能力の高低に関わらずパワハラを仕掛けてくるような上司もたまにいるが、そういう上司から逃れるためにも勉強をして、会社に対して自分の要望を通す(上司を変える、部署移動する)ための交渉力を得た方が良い。

結論:ちょっとだけ頑張った方が、平穏無事に過ごすことが出来る確率が上がる。

やりがいを持つことを当然とする世の中は息苦しい

「やる気」や「やりがい」を持たないといけない、という風潮はたしかに息苦しい。
やりがいを仕事に見いだせない人は、そうした風潮から目を背けたくなるは当然のことだ。

一方で、「やる気」とか「やりがい」といったものは、仕事に楽しさを見出したり、明確な目標を持ったときに生まれる。そして、やりがいがある方が明らかに人生にはプラスになる。
要するに、他人に強制された「やりがい」ではなくて、自分の中からやりがいをどう見出すかというのがポイントとなる。

これは、自分に正直にならないと見出すことはできない。
例えば、「上司に一泡吹かせたいから上司の実力を上回ってやろう!」というのも立派なモチベーションであり、そうした負の感情のほうがかえって誰の強制も受けずに自分を突き動かしてくれる原動力となる

しかし、こうした方向のやりがいは、「社会人として」「組織人として」「上司を敬わなければならない」といったように、自分をだましてお行儀よく振舞っているうちは、決して見出すことはできないのだ。
そして、そのお行儀良さが息苦しさの正体なのでは?と思われる。

「指示されなければできません」だとやはり厳しい

案件の背景だけ説明を受けて「さあ後は自分で考えてやりなさい」という形で仕事を振られたならば、それは付加価値の高い仕事だ。無茶振りと捉えるのは勿体ない。
この場合は大変コミュニケーションコストが低いので、優秀な部下としての働きを期待されているということだ。

たしかに定型作業より大変な仕事だ。しかし、まちがいなくやりがいがある。
他人に強制されたやりがいではなく、自らの心内から湧き出る楽しみとしてのやりがいだ。
やりがい搾取が横行している職場でない限り、こうした「裁量権のある仕事」というのは、楽しい仕事となる。

逆に、指示されなければやりません・できません、という開き直り方をするのであれば、それは自ら奴隷の労働に身を落としているに過ぎないのではないだろうか。他人から強制された何かの上で生きているだけなのではないだろうか。
そうなったときに、本当の搾取が始まる。奴隷生活は平穏と言えるだろうか。

本当は働きたくない人への指針

それでも、私は会社員生活にフルコミットするなんてまっぴらだ。
という人も当然いるだろう。

「人生をなんとか平穏無事に過ごすのだ」というこだわりは決して悪いものではない。

そもそも「働かなくても良い」人の存在を許す組織の制度や仕組みに問題がないとも言えないし、やる気が起きないのを一方的に個人の資質の問題として糾弾するようなやり方が、正しいわけはないのだ。

また、「やる気を出す」ことと「ブラック労働に身を投じる」ことは現代社会では紙一重にあり、危うい議論になりがちだ。しかし当然ながらブラック労働は一切称賛されるべきではない。

意識低い系が目指すべきところは?

戦略的に逃げ切ること

会社員生活にフルコミットする以外の道で、人生を平穏に逃げ切るための知啓を与えてくれる一冊として、『「知っているかいないか」で大きな差がつく!人生逃げ切り戦略』もお勧めしたい。
世の中には、時間と場所に縛られず、経済的な困難さからも解放されて生きている人がいる。
意識が低いままでいたいという人が、本当に目指すべき場所を教えてくれる。

「労働にやりがいを見いだせない」という人も、人生を逃げ切るための副業に手を出してみたら、案外本業と違って楽しく仕事ができたということも大いにあるはずだ。

生まれ持った特性や、経験的に「頑張れない」という人

世の中には色々な背景を持って生きている人がいる。
例えば「一生懸命やろうとしているのにすぐ叱られる」「ミスをしてどんどん委縮してしまう」という経験を子供のころから重ねてしまった結果、学習的無気力に陥っている人もいるし、そうした人には支援が必要な場合も多い。

以下の書籍『どうしても頑張れない人たち』には、非常に重要な指摘が多く、いま自分が置かれている境遇に強い疑問やイライラを感じている人は一度読んでみるべきかと思う。

この本は、知っている人も多いと思われるが以前ベストセラーになった『ケーキの切れない非行少年たち』の続刊として書かれている。
「頑張ろうとしても頑張れない人たち」の「生きにくさ」に真摯に向き合ってきた医学者である著者の観点から、非常に重要な分析を行いつつ、「頑張ったら支援します」という社会の在り方では解決できない問題に切り込んでいる。

頑張りたい気持ちはあるが、何をすれば良いか分からない人

できることなら社内で活躍したいが、どうすれば良いか見当もつかないので、とにかく「ただ平穏に過ごせればいい」という無気力に陥っている人は一定数いる。

こういった人は、きっかけさえあれば頑張ることができるかもしれない。
上述した『どうしても頑張れない人たち』にも、興味深いケースが紹介されている。
「中等度知的障害」と判定された少年・A君を、ある認知機能強化トレーニングに参加させたところ、目を見張るような改善がありIQも平均近くまで上がったという。そのトレーニングは、もともとA君のような「中等度」の層には効果が無いとされ、A君は対象から外されていたが、本人の希望があり試しに受けさせたところ、そのような劇的な変化が表れた。A君は「勉強が分かるようになってきた、大学に行きたい」とまで話しているということだ。

このように何かの歯車がうまくかみ合った際、別人のような変化を遂げることがある。

これを踏まえ、「頑張りたい気持ちはあるが何をすれば良いか分からない」という社会人には、『中小企業診断士』という資格勉強が間違いなくおススメできる。理由は以下の通りだ。

中小企業診断士は、会社の仕組みや経営全般について学ぶ資格である。仕事のやり方がわからない、成果の出し方が分からない、何が評価されるのか分からない、といった悩みは、この資格の勉強で大部分が解決される。
社会人が仕事しながら勉強する資格であり、社会人がステップアップしたいときに取るべき資格であると言える。
・国家資格であり、憧れる社会人は多い。とくに管理職になると取得を勧める会社も多く、持っていれば間違いなく評価される
・実際に資格取得に至らなくとも、勉強をするだけでメキメキと仕事への理解が深まるのを実感できる
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開き直り方を学ぶのも大事

意識低い系漫画として有名な『明日クビになりそう』をご存じだろうか?
意識低い系社員のあるあるをコミカルに描き出す、作者のサレンダー橋本のセンスが光る漫画だ。主人公の筋金入り度合いとメンタルの強さには、全社会人が見習うべきものがある。

同じ作者の『働かざる者たち』も傑作だ。会社にいながらロクな仕事をしていない人々を描いたヒューマンドラマ調の作品だが、そうした「働かない人々」が何を考え、なぜその生き方を選んだのかを克明に描き出している。コミカルなタッチとは裏腹に、一冊で重い読み応えを残す。

多分、本当は労働したくない

労働はしたくないが、生きるために仕方なく仕事をしているだけ。
だから会社組織にコミットするなんてまっぴらだ。

昇進したいわけでもない。
昇給を望むわけでもない。

ただ一定の給料、一定の業務で、ストレスもなく過ごしていきたい。

本当は、労働から解放されたいと願っている。

冒頭のガールズチャンネルのトピ主しかり、向上心云々以前に、そもそも会社員としての労働に対して絶望しているように見える。
「言われたことを淡々とこなすだけの仕事生活」を本心から望んでいるのだろうか。
もう他に選択肢がなさそうだから、そういった労働形態を選択せざるを得ないと、思い込んでいるだけなのではないだろうか。

向上心がない、というのであれば、無理にそれを世間一般の労働形態である会社員生活に当てはめようとせず、もう少し自由な働き方を模索してみるのが良いのではないだろうか。
向上心がないことを、自分の強みに転じさせることもできるわけだ。

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