【スカッと】主人公がパーティから追放されてもドン底から大逆転するファンタジー漫画7選

ビジネス本・漫画紹介

近年、職場におけるパワハラや、立場の弱い下請け虐めが横行しており、そんな世相を反映してか、
剣と魔法のファンタジー世界を題材にした諸作品がどんどん世知辛い要素を描くようになってきた。

理不尽で不当な扱いを受け、国やパーティーなどから追放されながらも、後にドン底から這い上がり復讐を果たす主人公」というモチーフが近年は人気のようだ。

不景気や低賃金労働、格差社会、職場での不当な扱いが、こうした作品群の需要を生んでいるのだとしたら、ある意味自然な需要に対する供給だと考えられる。
一説によると「なろう」系作品は40代読者がかなり多いと聞くが、じつに世知辛いとしか言えない。

今回、主人公が作品序盤で最悪な扱いを受けるファンタジー漫画を7つご紹介する。

なお、前回は「勇者パーティーからリストラされる主人公」を描いた作品群を以下の記事でご紹介したので、こちらもご参照ください。

【クビ】主人公が勇者パーティからリストラに遭うファンタジー作品7選【不当人事】
最近は大手企業のリストラ敢行が目立つようになってきた。 そんな世相を反映してか、剣と魔法のファンタジー世界を題材にした諸作品にも、だんだんと世知辛い要素が入り込むようになってきた。「勇者パーティからリストラされどん底に落ちる主人公」が描かれる作品が増えているようだ。 今回はそうした作品群を7選でご紹介する。

主人公が不当に追放されるが、後に大逆転するファンタジー漫画7選

盾の勇者の成り上がり

主人公の岩谷尚文(20歳・大学生)は「四聖勇者」の一人である「盾の勇者」として異世界に召喚される。
勇者として召喚されたことに一時の高揚を覚えるも、実は盾は「負け組の職業」であり疎まれる存在であった……、といった感じでだんだん雲行きが怪しくなっていく。

いわゆるなろう系作品には珍しい部類なのだが、どん底への陥り方が割としっかり描かれている。

一般的になろう系作品は、読者に与えるストレスが少しでも強いと読者が離れてしまうので、「どん底に陥る」と言いつつ暗いパートは結構ソフトな感じで済ませ、その後すぐに這い上がって読者を「スカッと」させるという展開を、意図的に採用しているものが多いのだそうだ。
しかし、『盾の勇者の成り上がり』はある意味でリアリティのあるドン底(詳しくは実際にお読みいただきたいが、痴漢冤罪にまつわる話を思い起こさせる)を描写しており、不遇な状況もなかなか解消しない。

本作の主人公はこれを切っ掛けに闇落ちし、以降、ブラックヒーロー的に振舞っていくことになる。
主人公に対し正義を気取りながら執拗な攻撃を加える愚かな周囲と、それに対する主人公の立ち回りが魅力的な作品

第一巻を読む:盾の勇者の成り上がり 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
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伝説の竜装騎士は田舎で普通に暮らしたい~SSSランク依頼の下請け辞めます!~

現実のビジネスにおける「下請けイジメ」を彷彿とさせる序盤から始まる本作品。
何もわかっていない愚かな発注元が、本当は有能な下請けを見くびり、嘲笑し、ついには「お前の代わりなどいくらでもいる!」という定番の決まり文句で下請け切りをする

しかし代わりが居るなどと思っていたのは盛大な勘違いで……!?

この先は実際に漫画を読んで見届けていただきたい。

現実のビジネスシーンでも、大事な下請けを不当に軽く扱ったり、有能な派遣社員を下に見て不当な扱いをする正社員というのは、実はけっこう目にしたりする。

なぜか下請けや派遣を詰める文化が日本中に蔓延しており、そういった土壌のなかでこの漫画『伝説の竜装騎士~』も出てきたのだなと思わせる内容だ。

そもそも外注というのは、発注元単体ではカバーできない能力を補うためのものであり、互恵関係にあることを忘れてはいけないだろう。中には優秀なパフォーマンスを発揮してくれたり、代替不可能な存在である場合もあるのだ。

そういった子供でも分かるごく当たり前のことを気づかせようとするファンタジー作品は、現代における新たな童話の形なのかもしれない。

第一巻を読む:伝説の竜装騎士は田舎で普通に暮らしたい ~SSSランク依頼の下請け辞めます!~ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE)
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最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン

「ガリウスよ そなたは勇者と名乗るには不細工すぎるのだ!」

魔王を倒し凱旋した主人公に、国王から投げかけられたのはこんな一言だった。
容姿の優れない肥満体の勇者ガリウスは、その功績のすべてを国王の息子に引き渡せと要求される

オークもどきと呼ばれ幼少から虐められ、親にすら疫病神呼ばわりされ、それでも頑張っていればいつか認められると信じた末の、この言葉であった。

現実でも、部下の功績を横取りする上司の話は後が絶たないが、そうした世知辛い話を彷彿とさせる展開だ。
結局、主人公は王国におけるいくつかの「社内政治」とでも言うべき陰謀に巻き込まれた形になるのだが、王都を脱し新天地を目指す旅に出ることとなるのだった。

第一巻を読む:最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)
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異世界おじさん

17歳の時に異世界「グランバハマル」に転生した主人公(おじさん)が、17年の時を経て再び現実世界に帰ってきて、異世界での体験を甥に語るという形で話が進む。もちろん当初は頭のおかしいおじさん扱いされる。

ところで、異世界ファンタジーの主人公といえば何も言わずとも美形と相場が決まっているものだ。
転生先である「グランバハマル」も美形顔が標準となっている世界だったのだが、おじさんの風貌は不審者そのものであったことからオークと間違われ、どこへ行ってもほぼ必ずえげつない迫害を受けるのだった

かなり異色な漫画であるが、17年間も現実世界を留守にしていた浦島太郎状態のおじさんと、そうしたおじさんの言動・行動に絶妙な突っ込みを入れる甥とのコンビ漫才が秀逸だ。
ここ17年間の世の中の変化を思い起こしながら読める、どこか親近感のあるギャグマンガとなっている。
特にセガ信者であるおじさんの、17年越しのセガハードのゲームたちに対する思い入れが面白い。
まさに30代~40代向け。

第一巻を読む:異世界おじさん 1 (MFC)
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漆黒使いの最強勇者 仲間全員に裏切られたので最強の魔物と組みます

「闇の勇者」である主人公のシオン=アックスは、世界に16人いる勇者の一角だった。
しかし、「歴代最強」と言われるシオンの力を妬ましく思う他の勇者の罠にかかり、信頼する仲間に裏切られ、勇者の力を失ってしまう。シオンの魔力は「魔奪石」により抜き取られ、砕かれ、世界に散逸する。

仲間の裏切りによる失意から一度は命を絶とうとするも、強力な魔物「ハク」との出会いを通じ、生きるための放浪の旅へと出ることとなる。それは自らの散逸した魔力を宿す「魔奪石」を収集する旅へと繋がっていく。

勇者ではなくなったアックスだが、かつて闇の勇者であった頃に救った人々との再会を通じ、生きる意味を見出していく。このストーリーは、散逸した勇者としての力を再び集める旅=勇者であった頃に積み上げたものを再びかえりみる旅、という重なりのもとに読み解くことができる。

生きていれば一時の手痛い経験をすることもあるが、しかしそれまでに積み上げてきたものすべてが無になるわけではなく、裏切らず力になってくれるものも必ず存在するということだろう。

第一巻を読む:漆黒使いの最強勇者 仲間全員に裏切られたので最強の魔物と組みます 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)
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ガベージブレイブ 異世界に召喚され捨てられた勇者の復讐物語

突然、主人公を含む学校の1クラスが異世界に召喚され、スキルの鑑定を受けさせられる。
これは異世界の国々が集まって行う勇者召喚の儀式であり、能力の高い者をオークションによって各国が競り落とすというものだった。

上級職、レア職と判定された者は、それぞれ高値がつき、落札した国に売り飛ばされていく。
そんな中、「調理師」のステータスが発現した主人公は、役立たずとして一つの入札もなく、どの国に属することもなく転移門により世界のどこかに追放されてしまう

さしづめ、魚市場の競りを思わせる光景であり、高級魚はどんどん買い手がつく中、価値のない雑魚と評価された主人公は売られることもなくゴミ箱に捨てられてしまう
いくら底辺職だからといってこんな扱いをしてくてもいいじゃないか、と思うのだが、人の値踏みというのは現実の世の中でも普通に横行している。なんとなく就職活動に失敗した人を思い起こす展開でもある。

幸いなことに主人公の「調理師」職は、調理したものを食べることを通じてスキルやレベルが上がるという、珍しい特性を保有していた。この特性により、主人公は危機を脱し、不当な扱いをしたことに対する復讐に備えていくこととなる。

第一巻を読む:ガベージブレイブ 異世界に召喚され捨てられた勇者の復讐物語 1巻 (マッグガーデンコミックスBeat’sシリーズ)

転生魔導王は、底辺職の黒魔術士が、実は最強職だと知っている

こちらも「底辺職」モノ。
物語の冒頭は、主人公のティオが勇者パーティーからのクビを宣告されるところから始まる。
優秀な「白魔術師」がパーティーに加わったことで、実力で劣る主人公がリストラされてしまったのだ。

しかし勇者パーティーからの脱落後、ティオは転生前の記憶を思い出す。
それは、「底辺職」とされている黒魔術士が、実は特定の手法を経ることにより最強の職に変貌するというものだった。

底辺職」やら「底辺クラス」というワードを最近、ファンタジー系(なろう系)作品で本当によく見るようになったと思う。(「底辺」「劣等」「失格」「不適合」などなど、暇があれば統計を取ってみたい)
現実では「職業に貴賎なし」というお題目が唱えられながら、その実、労働者の潜在意識には職業の序列が刻まれており、ファンタジー世界ではそれを憚ることなく表出できると言わんばかりだ。ある意味、現実の鏡と言えるのではないだろうか。

第一巻を読む:転生魔導王は、底辺職の黒魔術士が、実は最強職だと知っている 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスUP!)

 

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