活動タイプマスタは、生産や各種タスクで発生する作業要素(活動)を定義し、その活動にかかる単位当たりの価格を登録するためのマスタだ。
PPマスタの作業区・作業手順に接続することで、該当作業を行う際にかかる原価を算出するための基礎情報として使用されるのが主な用途の一つだ。
多くの場合は作業時間当たりの単価として「時間単位当たりの費用」を登録するが、数量単位は時間(HやMIN)以外にも個数などを使用することもある。
この記事では活動タイプマスタの登録方法や、活動単価のアップロード方法について解説する。
活動タイプマスタについて解説
Tr:KL01 活動タイプ
活動タイプマスタでは、原価の発生する作業要素を定義し、数量単位と原価要素を割り当てる。
例えば人的作業や機械稼働などが「活動」にあたり、その活動を量的に表す(作業であれば何分、何時間など)ために数量単位を設定し、その活動がどのような原価要素(労務費など)に対応するのかを設定する。
ある製造場所における活動として、人的作業(段取りや片付け、運搬も含む)と製造機械の稼働(電機や燃料を消費する)、場合によっては外注に出すパターンが考えられる場合、以下のような活動を定義する。
ZAC02 機械稼働時間(製造間接費)
ZAC03 外注加工(外注加工費)
活動タイプマスタでは、活動のテキスト、数量単位、原価センタカテゴリ(活動単価設定が可能な原価センタの種類)といった項目を定義する。
さらに、価格をマニュアル更新するかどうか、および配分原価要素の設定を行う。
※参考 活動タイプテーブル
Table:CSLA
Tr:KP26 活動タイプ/価格計画
原価センタおよび活動タイプの組合せに対して、活動単価の設定を行う。
このトランザクションでは、上記で定義した活動タイプが、単位当たりいくらの金額がかかるのかを登録していく。
以下は登録例。
こうして登録された活動価格が、PPマスタの作業区や作業手順との接続関係は以下の図のようになっている。
・一括アップロードについて
多数の原価センタと活動タイプの組合せが発生する場合もあるため、CSVアップロードにも対応している。
メニューから【補足>Excel計画>アップロード】を選択することで一括更新が可能。
活動単価はマニュアル設定を行う場合と、配賦計算により設定を行う場合がある。
・計画プロファイルの選択について
【設定>計画プロファイル設定】から計画プロファイルを選択する。
レイアウト等の情報が保持されているので、最初に適切なものを設定する
参考:標準原価計算
標準原価計算においては、活動タイプマスタが重要な役割が果たす。
以下記事にて標準原価の解説を行っているため、ご参考まで。